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映画界の新星キム・テリ
記事入力 2018-02-22 17:04 | 記事修正 2018-02-26 10:59:03

去る21日午前、ソウル市三清洞のとあるカフェ。気候はひときわやわらかくなったが、俳優キム・テリ(28)の心は体感温度ゼロだった。さいきん演劇界のセクハラ・性暴行波紋が投げかけた巨大な影響だった。パク・チャヌク監督の『娘』でスクリーンにデビューする前に、3年あまりのあいだ演劇界を歩き回ってきた彼女だ。

記者と向かい合って座ったキム・テリは、「ここにくる途中に関連したメッセージを一つ読んだ」と告白した。

演劇演出家兼俳優のオ・ドンシク氏のフェイスブックの暴露記事であることが推測できた。 「あまりにも惨憺…。私も劇団生活をしたし、親しい先輩たちや同僚がまわりにいらっしゃるじゃないですか。だからなおさら他人事ではなくて身近に感じられる」。そして彼女の丸い瞳が一瞬うっすらと水気をおびた。

キム・テリは被害者を見つめる一部の視線を心配していた。彼らが経験した痛みに対する十分な共感の前に、事態の分析から入ることが穏当なのかともいう。 「全く理解できない態度で一貫している視線があると思います。その視線に直面する時、女優としてほんとうに残念で悲しい」。

事実、この日にキム・テリに会ったのは、彼女がイム・スンレ監督の新作『リトル・フォレスト』(28日封切り)の主人公だからだ。 「インタビューに集中できるか、ここへ来る途中ずっと心配だった」という彼女は、熱心に心を落ち着けようとする気配がありありと見えた。そうして、津ずいて梨の花のような笑顔をうかべてこう言う。 「わたしの映画をどのように見たか気になります。では、どうぞ質問して下さい」。(笑)

『リトル・フォレスト』はソウル生活に疲れたヘウォン(キム・テリ)が慶北の田舎にある実家に帰ってきてから始まる物語だ。 『お嬢さん』の下女スッキ、『1987』の女子大生を好演したこの忠武路の新星は、今度は製作費15億ウォンの素朴な「ヒーリングムービー」に戻ってきた。キム・テリは「昨年『1987』と同じ時期に撮った」とし、「大きな映画とか小さな映画とかは言いたくない」とした。「シナリオを初めて受けとって読んだとき、ただ良かった。ふつうはいろいろと考慮することになるんですが、そうでもないのもあるでしょう。覆う瞬間、直感的にこんな感じがしました。あ、良い…」。

劇中、ヘウォンはどこかにふらりと去ってしまった母親の体臭を毎瞬間感じる。母親は果たしてどこへ行ったのか。しかし恨みはしない。ヘウォンはそこで四季をすごして去った母親の心を理解しようと努める。そんなヘウォンのそばには、久しぶりに再会した友人のジェハ(リュ・ジュンヨル)とつんとすましたウンスク(シン・ギジュ)、そして雪のように真っ白な子犬のオグがいる。そして彼らと一緒にすごす、素朴で懐かしい日常がある。最初は少しぎこちなかった彼らも、時間が経つにつれまた仲良しになる。劇中の配役としてではなく、実際にそうだったという。

「映画は冬から出発するでしょう。季節も順番どおりに撮った。1年のあいだで47回を。見れば時間が過ぎて行くほど、互いにより親しくなった感じがあると思います。実際にそうしました。後半部のトマト畑で撮る時は、わたしたちは本当の幼馴染だった。昨日の試写会の時も3人がちょこんと座って見たんですよ。お互いにヤ、ノ ナオンダ!(おい、君が出てくるぞ!)と言いながら(笑)」。

『リトル・フォレスト』は五十嵐大介の同名漫画が原作だ。橋本愛が主演を務め、『夏と秋』『冬と春』という二編の映画でまず製作された。主人公が自らを癒しつつ少しずつ成長するという仕組みは同じだが、四季を103分に押し込んだという点では、韓国ならではの奥ゆかしい趣がひっそりと息づいている点で異なっている。

原作のようにヘウォンは、自分で育てた作物を一つ一つ収穫する。そして丁寧に調理する。冬には白菜の味噌汁を作り、春にはアカシアの花を散らし、夏にはコングクスを作る。この他にも蒸し餅、パスタ、トッポッキ、パムチョリム、お好み焼きなどの美味しそうな料理の聖餐だ。カメラはこれらすべての料理を食べるヘウォンをじっと見つめて続ける。 「ああ私はこのように生きているんだ」を感じなさいという意味なのだろうか。その感じを伝えるとキム・テリは相槌を打つ。

「そうですよ。都心に暮らすとうっかり忘れる何かをヘウォンは感覚したかったんです。母に対する記憶も振り返りながら。そうやって成長するでしょう?私はね、私たちの内面にある井戸が少しずつ広くしてくれる映画が好きです。『リトル・フォレスト』もそのような映画であればいいですね。(笑)」。

俳優は映画という夢を撮って、その夢を食べて育つ。ようやく3年めの新人は、今後はどれだけ大きく育つだろうか。ひとつ明らかなのは、映画界にキム・テリがいるということは大きな祝福であるという点だ。

[キム・シギュン記者]



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每日經濟新聞日本語版は専門翻訳会社O2CNIで代行しています。原文と翻訳の間に多少の違いがあり得ます。

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